ボブ・ディランが憧れた伝説のフォーク・シンガー、デイヴ・ヴァン・ロンクの回想録をベースに兄弟が脚色。
物語の舞台は1961年、NYのグリニッジ・ヴィレッジ。ライブハウスで歌うフォーク・シンガーのルーウィン・デイヴィスのひたむきに生きて、歌い続けた名もなきシンガーと猫との1週間の物語。
ルーウィン・デイヴィスのモデルになったのは、1960年代グリニッジ・ヴィレッジのフォーク・シーンの中心的人物だったフォーク・シンガー、デイヴ・ヴァン・ロンクだそうだ。
正直デイヴ・ヴァン・ロンクを私は知らなかった。デイヴ・ヴァン・ロンクの歌をYouTubeで聴いてみたがあまりピンとこなかった。
しかしルーウィン・デイヴィスを演じるオスカー・アイザックの歌を聴いて心に浸みた。劇中のライブ・シーンは吹き替えなしの生の録音で挑み、見事なギター・プレイと歌声を披露している。
オスカー・アイザックはジュリアード学院を出ているらしい。納得。
改めてデイヴ・ヴァン・ロンクの歌を聴き直してみた。映画の中でオスカー・アイザックが歌っている歌と同じ歌だった。たとえ、いい曲でも表現者が違うとこうも違うのかと改めて思った。
地味ではあるけれど、いろんな意味でいい映画だった。
